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学外での主体的な学びを表彰する「iOP-AWARD」を開催-学生8組が多様な活動を報告

 茨城大学では、学部3年次の第3クォーターを「iOP(internship Off-campus Program)クォーター」と名付け、原則として必修科目を開講せず、学外での主体的な学びを促す期間としています。そのiOP活動で優れた成果をあげた学生を表彰する「iOP-AWARD」が2月17日、茨城大学水戸キャンパス図書館のライブラリーホールで開催されました。当日の様子を、茨大広報学生プロジェクトの五十嵐穂南さん(人文社会科学部1年)が取材しました。

令和7年度iOP-AWARDのダイジェスト動画

 茨城大学が独自に実施する「iOPクォーター」とは、学部3年次の第3クォーターに原則的に必修科目を開講せず、まとまった時間を確保することで、学生が海外研修、インターンシップ、発展学修など多様な学びに挑戦できるよう設けられた制度です。制度開始から7年目となる今年度は過去最多の18組が応募し、そのうち8組が2月17日の公開選考に進みました。当日はオンラインでもその様子の視聴ができ、多くの教職員や学生が発表を見守りました。

 成果報告と審査の結果、人文社会科学部の中塩紗矢香さんが最優秀賞、工学部の平田大智さんと、教育学部の森田琴弓さんらのグループの2組が優秀賞に選ばれました。また、今年度からは、公開選考に進出できなかった活動の中から「自分の力と向き合い、自分を成長させるためにチャレンジングまたはユニークな取り組み」を評価する「インプレッシブ賞」が新設され、学生投票によって農学部・飯村旺我さんの「私が取り組む地域での活動~自分のペースで“楽しく”活動する~」と、人文社会科学部の石井和花奈さんらのグループの「ほしいも神社でのクリスマスイベント企画」が選ばれました。

ホールの前ではポスターも展示
ホールの前ではポスターも展示

 最優秀賞に輝いた中塩さんは、「ひたちなか市における子どもの居場所づくり」をテーマに、市内の学童クラブでボランティア活動を報告しました。普段は人文社会科学部で歴史学を学んでいますが、「過去」を扱うテーマから一歩踏み出し、「今」を見つめる学修の必要性を感じたことが活動のきっかけだったそうです。発表では「表面的には見えない悩みに対するケアの大切さを学ぶことができた」と活動を振り返りました。

子どもの居場所づくりについて発表した中塩さん
子どもの居場所づくりについて発表した中塩さん

 中塩さんは発表後の取材で、受賞について「海外留学など魅力的な活動をしている方がたくさんいた中で、まさか自分が選ばれるとは思いませんでした。」と驚きを口にします。毎週施設まで30キロ以上の道のりをロードバイクで通っていたことについて尋ねると、「この施設は子どもたちの居場所であると同時に、私自身の居場所でもありました。また、子どもたちが自分の名前を覚えてくれることが嬉しく、毎週の楽しみになっていたので、義務感よりも“行きたい”という気持ちが強かったです。」と笑顔を見せました。今後については「ボランティアの人手不足が課題なので、後輩たちをたくさん呼び込んで、活動を盛り上げていきたいです」と話していました。

 優秀賞を受賞した工学部の平田大智さんは、「茨大生が主催する水戸ボードゲーム村」をテーマに活動しました。大学周辺の遊び場や人と交流する機会の少なさに課題を感じた平田さんは、世代や属性を超えたつながりを生み出す場を地域に作りたいと、ボードゲームを使ったまちおこしに挑戦。発表ではボードゲーム村開催までの過程を順序だてて丁寧に説明し、その地道な活動成果を報告しました。工学部に在籍し、日立を拠点に生活している平田さんは、一人で水戸の小中学校へ訪問しての広報活動は1日5件が限界だったとその苦労を振り返ります。

ボードゲームイベントの活動を報告した平田さん
ボードゲームイベントの活動を報告した平田さん

 平田さんは取材に対し「質疑応答があることを忘れるほど緊張していましたが、トップバッターとしてよく頑張ったと思います。大人に向けて発表する機会もこれまでほとんどなかったのでいい学びになりました。」と語り、今後について「SNSやポスティングなど広報の方法や金銭面に課題が残ったので、運営体制を安定させ、地域とのつながりをさらに広げていきたいです。」と意欲を示しました。

 優秀賞を受賞したもう一組は、教育学部の森田琴弓さん、鈴木香帆さん、名雲明希さんのグループ。3人は干し芋を作る際に発生する皮などの廃棄部分を有効活用しようと、教育学部家庭選修の学生を中心に立ち上げられたプロジェクト「干し芋残渣削減プロジェクト(HZP)」で活動しています。

干し芋残渣削減プロジェクトのプレゼンテーション
干し芋残渣削減プロジェクトのプレゼンテーション

 干し芋にするサツマイモは、色や形を良くするために皮を厚くむくそうで、実に全体の4割が廃棄されているのが現状だといいます。HZPではこうした食品ロスの問題を広く知ってもらうため、残渣を活用した商品開発や県内外のイベントへの出店などに取り組んできました。今年度は干し芋残渣をテーマにした絵本を制作し、未就学児を対象として読み聞かせを行うなど、より多方面で精力的な活動が評価されたといえます。
 森田さんたちは「まだまだ学内でも知名度が高くないので、今回の受賞を機に干し芋残渣の問題が広まってくれたら嬉しいです。水戸キャンパスの生協のコンビニではHZPで開発した商品を販売しているので、ぜひ手に取っていただきたいです。」と話していました。

表彰式後の集合写真
参加者全員の集合写真(令和7年度iOP-AWRD参加者、太田学長、西川スチューデントサクセスセンター長、司会を務めた新海玲奈さん)

編集後記

 今回のiOP-AWARDを取材して、学生一人ひとりがそれぞれに問題意識をもち、熱意をもって学内外で活躍していることを実感しました。私はiOPの活動として認められるためには特別なことをしなければならないと思っていましたが、自分の興味や関心をきっかけにして挑戦できる制度であると気づくことができました。私がiOPに参加できるのは再来年度ですが、今のうちから様々な活動に積極的に取り組んでいきたいと思います。(茨大広報学生プロジェクト 五十嵐穂南さん(人文社会科学部1年))

受賞者一覧(各賞発表順に掲載。敬称略)

最優秀賞

中塩 紗矢香(人社)

ひたちなか市における子どもの居場所づくり

優秀賞(2組)

平田 大智(工)

茨大生が主催する水戸ボードゲーム村

森田 琴弓(教育)他

地域課題解決プロジェクト~干し芋残渣とダブルアップサイクルを通じて~

奨励賞(5組)

成田 啓一(農)

AIMS交換留学プログラム~多様な価値観、文化に触れて~

岩田 凜飛(農)他

「手伝う」から「一緒につくる」へ !八郷留学における都市農村交流ボランティアの実践

高塚 美羽(人社)他

中高生向け自習室「自由室みちの」の運営-駄菓子屋を通じたコミュニティづくり

塩冶 環(教)他

水戸市立渡里小学校3年生におけるTASモデルを用いたリコーダー学習の実践

鷺谷 萌乃佳(工)他

ベトナムに学ぶ、持続可能な未来 ~サステイナビリティ学フィールドワーク with Vietnam Japan Universityに参加して~

インプレッシブ賞(2組)

飯村 旺我(農)

私が取り組む地域での活動~自分のペースで”楽しく”活動する~

石井 和花奈(人社)他

ほしいも神社でのクリスマスイベント企画

関連動画

茨大広報学生プロジェクトのメンバーが企画・ディレクションを手がけたiOP紹介動画

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