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教育学部附属学校園の約100人の教職員が一堂に会する「総会」を初めて開催
―各学校園の最新の取組みを共有、新任教職員の紹介も

 4月22日、「茨城大学教育学部附属学校園総会」が、水戸キャンパスの講堂で行われました。附属学校園の全職員が出席して各学校・幼稚園の最新の取組みや研究課題を共有するもので、今回初めて開催されました。佐川泰弘学長や教育学部の教員・職員も参加し、大学法人、学部、附属学校園の間の連携を密にして、地域・社会が求める教育に対応していくことを確認しました。

附属学校園総会スライド

 茨城大学教育学部には、幼稚園、小学校、中学校、特別支援学校という4つの附属学校園があります。これらの学校等に勤務する教諭や事務職員の数は100人近くにのぼります。それら全員が一堂に会する機会はこれまでなく、今回の「総会」は、相互の理解・連携を強化することなどを目的に、新たな試みとして企画されました。総会には、PTAや後援会の代表者のほか、卒業生である福島伸享前衆議院議員なども駆けつけました。

 冒頭、主催者として登壇した教育学部の勝二博亮学部長は、この総会の意義として、①新しく赴任した職員の紹介、②4附属学校園それぞれの取組みの共有、③4附属学校園を通貫するポリシー「GDi*2」の共有 という3つを挙げました。

初めての総会の意義を語った勝二教育学部長
初めての総会の意義を語った勝二教育学部長

 「GDi*2」とは、グリーン、グローバル、ダイバーシティ、デジタルという4つのコンセプトを表しています。勝二学部長は、「少子化に歯止めがかからない中、附属学校園の統一感、一体感を醸成し、さらに価値を高めるための共通のコンセプトが『GDi*2』。4つのテーマに関わる多様性のある学びが、日々の教育活動全体を通じて展開され、児童生徒の自己実現が図られる」と述べました。

 続いて佐川泰弘学長が挨拶をしました。佐川学長は、教職員への労いとPTAや後援会の方々に謝意を述べた上で、大学・学部と附属学校園との関係を踏まえたメッセージを発しました。

 まず、国立大学法人の附属学校園としての特殊性に触れ、「国立大学の附属学校は、10年先を見据えて日本でどういう教育をやっていくのがよいかを先んじて研究する場。逆に言えば、公立学校にあるような教育庁・教育委員会に相当する専門組織がないので、教育学部がそういう役割を果たしていく」と説明して理解を求めました。さらに文部科学省においても、初等中等教育局ではなく高等教育局の所轄であり、大学への運営費交付金や学生納付金から運営予算を充てることから、「公立学校では当たり前に予算が措置されてやれていることがなかなか難しいという側面がある」などと話しました。

集まった附属学校園職員らにメッセージを伝える佐川学長
集まった附属学校園職員らにメッセージを伝える佐川学長

 一方で、そうした特殊性があっても、「児童・生徒・保護者からすれば学校教育法で定められた教育機関であり、スクールコンプライアンスは大事」と強調。附属小学校で起きたいじめ重大事態への不適切な対応から、学校・教育学部・大学法人の対応が第三者調査委員会の調査を受けることとなったことなどにも触れ、「いじめ防止対策推進法や各種ガイドライン、附属学校園におけるいじめ防止基本方針についての理解の徹底を、すべての教職員のみなさんにお願いしたい」と強く訴えかけました。

 その上で、「学校・教育学部・大学法人との間のコミュニケーションが全く足りていなかったという反省に立ち、取組みを大きく変えてきた」とも説明。「附属学校園の統括長を置くなど運営体制も変更し、現在はコミュニケーションが非常に増えており、研究への理解も深まったのではないかと思っている。新たな附属学校園のあり方をみんなで考えていく体制ができてきている。今日の総会も開催も非常に意義深い」と述べました。

 そして最後に、「全国さまざまな附属学校園があると思うが、学長としても、『その中でも本学の学校園は…』と胸を張ってみなさんの取組みを紹介したいので、お力添えをお願いしたい」と呼びかけました。

 来賓挨拶に続いて、ステージには、この4月に附属学校園に着任した教諭らがずらりと並びました。これももちろん初めての光景です。校長や副校長が全員の名前を紹介。新たに「チーム茨大」に加わったフレッシュな顔ぶれに、会場から大きな拍手が贈られました。

附属学校園にたくさんの職員が着任 拍手で迎えた
附属学校園にたくさんの職員が着任 拍手で迎えた

 その後は、教育学部副学部長を務める新井英靖教授が、「附属学校園と一体化した教育実践・研究の先導」と題し、教育学部としての最新の取組みなどについてプレゼンテーションしました。この中で新井教授は、次期学習指導要領では「多様性の包摂」が実装されると説明。「教育DX」「探究的な学びの充実」「余白を生む柔軟な教育課程」を通じて、「学級での学びを超えて一人ひとりの個性や関心を踏まえた協働的・探究的な学びを創り出し、『誰一人、取り残さない』教育の実現を、学部と附属学校園が一体となって進めていきましょう」と呼びかけました。

新井教授は学部と附属学校園が一体化した取組みの重要性を強調
新井教授は学部と附属学校園が一体化した取組みの重要性を強調

 特に教育DXに関しては、昨年、4附属学校園が共同で実践研究の冊子を作成したことの意義を強調。また、国の補助金なども活用して開発した独自のデジタル教材の利用を案内。「『こういう教材が欲しい』という相談も、教育学部の教員にぜひ気軽にしてほしい」と話しました。

 後半は、幼稚園、小学校、中学校、特別支援学校の教員が順番に登壇し、「GDi*2」に関わるそれぞれの取組みや今年度の研究課題を紹介しました。プログラミングやAIも活用しながら、児童・生徒の自主性を引き出して取り組んでいる各学校園の実践報告に、会場の参加者は時折メモをとったりしながら、熱心に耳を傾けていました。

附属小学校の研究課題を紹介する研究主任の直井教諭
附属小学校の研究課題を紹介する研究主任の直井教諭

 総会の進行も務めた、附属学校園統括長の毛利靖教授は、「初めての取組みだったが、それぞれの学校園の研究への姿勢や先端の取組みを共有することは、お互いにとって大きな価値があったと思う。新任教職員にとっても刺激になったのではないか。引き続きそれぞれの学校・幼稚園の間はもちろん、教育学部や大学との間、さらには地域の方々との間でも連携を強め、子どもたちが楽しくいきいきと学べる学校園づくりに努めていきたい」と話しました。

最後は参加者全員で集合写真 一体感が醸成された
最後は参加者全員で集合写真 一体感が醸成された

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