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学長・理事らが下妻一高・附属中を訪問 中高生と対話
―大学での"学び"とは?茨大が取り組んでいる研究とは?

 6月1日、太田寛行学長、久留主泰朗理事・副学長(総括理事・教育)らが県立下妻第一高等学校・附属中学校を訪れ、およそ850名の生徒の皆さんを前に、大学での学びや本学の研究などを紹介する講演会を行いました。

MicrosoftTeams-image (14) 今回の高等学校(附属中学校)への訪問は、学長や理事をはじめとする執行部が県内の中高生に向け、大学の魅力や本学が力を入れている研究・取組みなどを伝え、進路選択の参考にしてもらおうと企画されたもの。今年度は複数の高等学校等を訪問することとしており、県立下妻第一高等学校・附属中学校は最初の訪問校となりました。下妻第一高等学校は創立125年を迎えた伝統校。令和4年春には附属中学校が開校し、中高一貫教育を通して地域社会・国際社会の発展に貢献できる人材の育成に取り組んでいる学校です。 

 当日は体育館に高校13年生約770名、中学12年生約80名が集まりました。下妻第一高等学校・附属中学校の渡邉剛校長は「大学の学長・副学長から話を聞ける機会は貴重。ぜひ有意義な時間にしてほしい」と生徒たちに呼びかけました。また、太田学長は「中高生の皆さんと我々が直接お話をすることはめったにない機会。質問があればどんどん投げかけてほしい。活発な意見交換をしましょう」と挨拶しました。

DSC_0417.JPG 会の前半では、太田学長が「大学での"学び"の提案」と題して講話。大学での学びは"ラーニング"であるといい、教育学者の佐藤学氏の言葉を引用し、その学びとは「世界づくり」、「仲間づくり」、「自分づくり」であると話しました。太田学長は自らの研究の経験や本学の学生の活動を具体例に挙げ、また学生の生の声を紹介し、大学での"学び方"を生徒たちに提案しました。

 続いて金野満副学長(研究・産学官連携)が、「大学の研究~知識から創造へ~」というタイトルで、本学で取り組んでいる"推し"の研究などについて紹介しました。金野副学長は「大学は自らのアイデアや興味を追求する絶好のチャンス。進路を選ぶときは、その大学でどんな研究ができるかといったことをしっかり考えてみてほしい。茨城大学では世界につながる研究がたくさん行われている」と、生徒たちに語りかけました。

DSC_0421金野満副学長

 太田学長、金野副学長の講話のあとは、質問タイムが設けられました。
 高校2年生の生徒からは「研究のテーマを決めるときに気を付けていることはあるか。仮説はどのようなときに思いつくのか」との問いが。金野副学長は「課題設定は研究の核心。漠然とした興味や疑問から、具体的な課題に落とし込んでいくのがポイント。そのために知識を身に付けたり、同じテーマで誰がどんな研究をしているかを調べたりして、その過程で自分ができること・やりたいことを考えてもらえれば」とアドバイスを送りました。また、久留主理事・副学長は「研究のテーマ設定などで迷ったときは、茨大の教員に相談してくれても構わない。興味を持ったことを大事にしてほしい」と呼びかけました。

DSC_0470久留主泰朗理事・副学長

 さらに、「理系の研究をする中で、文系の学問の大切さを感じたことは?文系・理系の学問を複合的にみたときにどのような見方ができるか」という鋭い質問もありました。久留主理事・副学長は「イノベーションが起きるときには、倫理的、法的、社会的な課題が発生する。たとえば、新しい商品を社会に普及させ、消費者に買ってもらうためには、社会科学の側面で考えないといけないこともある。1つの課題を解決するためには、文系、理系のそれぞれの知識が必要だ」と答えました。

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 また、金野副学長が紹介した、理工学研究科で行われている人工心臓に関する研究の話をきっかけに、本学で行われている医学に関連する研究に興味を持ってくれた中学生や、全体の講演会が終わったあとに控室を訪ねて学長らに質問をしてくれた高校生もいて、大学での学びや本学の研究への関心の高さがうかがえました。 

 本学執行部による高校訪問は今後、模擬授業形式を取り入れるなど、それぞれの高校のニーズに合わせ展開していく予定です。
 貴重なお時間をくださった下妻第一高等学校・附属中学校の生徒の皆さん、先生方、ありがとうございました!

 (取材・構成:茨城大学広報室)