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チバニアンの地層剥ぎ取り標本を長野県木曽町へ寄贈

 7月26日、長野県木曽町職員と名古屋大学御嶽山火山研究施設(同町三岳支所内)の金幸隆特任講師が茨城大学を訪れ、地質年代「チバニアン」に関わる地層の剥ぎ取り試料を本学から寄贈しました。本試料は、木曽町三岳に827日にオープンする「木曽町御嶽山ビジターセンター」で展示される予定となっています。
 
 地質年代「チバニアン」のGSSP(国際境界模式層断面とポイント)となっている千葉県市原市の地層には、約77万年前の古期御嶽山噴火によって形成された白尾(びゃくび)火山灰層が目視で確認でき、それが時代区分の指標となっています。この縁から、同ビジターセンターのオープニング記念として「チバニアン」の特別展示が行われることになり、今回の一行来訪と試料寄贈が実現しました。

DSC_2153.JPGのサムネイル画像 白尾火山灰層について木曽町職員らに説明する岡田教授

 剥ぎ取り試料は幅約1メートル、長さ約3メートルで、GSSP提案チームの代表を務めた理工学研究科の岡田誠教授(理学部長)が研究資料として所有していたもの。今回の寄贈にあたり、岡田教授は「顕微鏡で火山灰の鉱物などを確認することもできる。ぜひ有効活用していただきたい。センターがオープンしたら、ぜひ展示を見に伺いたい」と話しました
 
 当初、木曽町から高校生など約20人が来訪予定でしたが、新型コロナ感染症拡大のため担当者3名のみが来訪。岡田教授による解説などの様子は、オンライン会議システムZoomを利用して中継されました。

DSC_2189.JPG (左から)木曽町役場三岳支所長・和出様、名古屋大学 御嶽山火山研究施設・金特任講師、木曽町役場三岳支所主査・野田様、岡田教授

(取材・構成:茨城大学広報室)