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自然災害への対応策と被災者のケアについて問い直す
―『自然災害からのサバイブ 地域の防災と減災』を発刊

 茨城大学研究・産学官連携機構は、自然災害に対して科学技術の視点から見た現状の対応策と、実際に被災した人のケアという視点から最新の研究成果をまとめた「自然災害からのサバイブ 地域の防災と減災」を、今年8月に発刊しました。
Survive.jpg 本書は、202012月に日本原子力発電株式会社より受託した「防災・減災に係る研究及び啓発活動等の実施事業」での活動をとりまとめたもの。20233月に実施した「地域防災シンポジウム~身近な事例から最新の地域防災を考える~」の基調講演録のほか、土木工学、気象学、社会科学、建築工学、デザイン学といったさまざまな立場からおこなった共同研究、共同開設授業などを紹介しています。

 本書の編集に携わった、本学研究・産学官連携機構の酒井宗寿准教授は「コロナ禍という世界的な困難のさなかでの活動となったが、共同研究、共同開設授業、環境・防災シンポジウムを柱とした共同事業の実施をとおして、地域の防災と減災への知見の蓄積に一定の貢献があったと確信している。この成果がきっかけとなり、地域の防災と減災の在り方がさらに実りのあるものになることを願っている」と話しています。

『自然災害からのサバイブ 地域の防災と減災』

<著者>
若月 泰孝(茨城大学 理工学研究科(理学野)地球環境科学領域 准教授)
藤田 昌史(茨城大学 地球・地域環境共創機構 教授)
小林 薫(茨城大学 理工学研究科(工学野)都市システム工学領域 教授)
武田 茂樹(茨城大学 理工学研究科(工学野)電気電子システム工学領域 教授)
桑原 祐史(茨城大学 理工学研究科(工学野)都市システム工学領域 教授)
伊藤 哲司(茨城大学 人文社会科学部現代社会学科 教授)
齋藤 芳徳(茨城大学 教育学部学校教育教員養成課程 教科教育コース美術教育教室 教授)
熊澤 貴之(茨城大学 理工学研究科(工学野)都市システム工学領域 教授)
田中 耕市(茨城大学 人文社会科学部現代社会学科 教授)
酒井 宗寿(茨城大学 研究・産学官連携機構 准教授)
※所属・職位は受託研究当時のもの

<編集>
酒井 宗寿(研究・産学官連携機構 准教授)
平山 太市(研究・産学官連携機構 主任専門職(URA))

<企画>茨城大学 研究・産学官連携機構
<発行>ゆたり出版
<発行日>2023826
<定価>本体1,200円(税別)
<ISBN>978-4-9909938-2-5


<目次>

第1章 シンポジウム基調講演

・基調講演「近年の河川災害にみる問題点と適応策・対策」
 風間 聡 氏(東北大学大学院 工学研究科 土木工学専攻 水環境学講座(水環境システム学分野)教授)

・基調講演「原子力防災と放射線」
 安田 仲宏 氏(福井大学 附属国際原子力工学研究所 原子力防災・危機管理部門 教授)

第2章 共同研究の紹介

-1 防災に資する地域気象情報の研究(若月 泰孝)
-2 環境と防災に対する新たなセンシングとモニタリング技術
 ①河川下流域における塩水遡上のモニタリングと予測(藤田 昌史)
 ➁貝殻副産物を活用した環境保全と河川堤防裏法面の強化(小林 薫)
 ③ミリ波レーダによる環境測定(武田 茂樹)
 ④合成開口レーダに着目した河川近傍の被覆の把握と画像表現(桑原 祐史)
-3 災害・地域レジリエンス向上のためのボトムアップアプローチ(伊藤 哲司)
-4 心の減災デザイン(齋藤 芳徳)
-5 避難所における生活環境の改善に関する研究(熊澤 貴之)
-6 避難所アクセシビリティと住民の避難意識構造(田中 耕市)

第3章 地域防災シンポジウムと共同開設授業(酒井 宗寿)

-1 地域防災シンポジウムの開催
-2 共同開設授業