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【学部等支援部・矢内さん】茨大生・教職員が選ぶ!わたしの推本
―生協学生委員会がインタビュー

 茨城大学生活協同組合書籍部と生協学生委員会(GI)では、今の学生生活の実態を正しく捉え直し、もっと書籍部へ足を運びたくなるような取組みとして、おすすめ書籍「#推本」企画を実施しています。
 茨大生・教職員が選ぶそれぞれの「推本」について、GIメンバーが選者へのインタビューを通じて紹介していきます。今回は茨城大学学部等支援部(インタビュー当時:社会連携課)の矢内結香さんの「推本」です。

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矢内さんの推本

  1. 中島聡 著『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか』(文響社、2016
    「超走時間術」という言葉が目に留まり、時間の使い方について学びたいと思った矢内さんは、家族全員でこちらの本を読んだそうです。
    読み終わった後矢内さんは、人生を振り返ったときに無駄なことがなかったと思える生き方をしたいと考えるようになりました。これまで様々な部署で働かれた経験を踏まえて、自分の希望通りには配属されないこともありますが、いろいろな仕事を経験することは決して無駄ではない、無駄にするもしないも自分次第だと考えるようになったそうです。

  2. 雪乃紗衣 著『彩雲国物語』(角川文庫、2011)
    矢内さんは高校時代からライトノベルを好んで読んだそうです。このシリーズは社会における女性の立場の苦しさを、恋愛ファンタジー要素を絡めながら表現されています。
    読み終わった後、矢内さんは自身の経験を踏まえ、自分の仕事は様々な人の支えのおかげで成り立っていることを実感したそうです。同時に、仕事とは人の縁にも支えられていて、今自分が置かれている環境に感謝し、常に謙虚な気持ちを忘れずに働く重要性にも気づかされたそうです。

矢内さんと読書

 矢内さんに読書についての考えなどをお聞きしました。

Q.矢内さんのこれまでの経歴と現在のお仕事を簡単に教えてください。

 平成23月に茨城大学人文学部を卒業しました。その後茨城大学への愛着から、母校の職員として就職しました。総務・学務・広報・国際交流など、これまで様々な部署での仕事を経験し、(取材当時は)社会連携課にて、地域連携に関する仕事をしています。
 具体的には、茨城県内の自治体や企業との連携協定の締結、水戸市観光課との連携プロジェクトで保和苑周辺を学生が取材する取り組みの支援や、自治体・企業と大学との様々なイベントを実施したりしました。大学と地域をつなぎ、先生方と学生が地域活動をしやすい環境づくりに積極的に取り組んでいます。(所属と仕事の内容は20233月末時点の情報)

ms.yanai.sharen.jpgQ.矢内さんは今まで、どのような本を読んできましたか。

 小説やライトノベルをよく読みましたね。あとは読むだけではなくて、小説を書くことにもチャレンジしたこともあります。なぜなら、小説やライトノベルを読むたび、書き手の方へのあこがれの気持ちが徐々に強くなっていったからです。学生時代は文芸部に所属していたので、自分で小説を書く機会も多くありました。ライトノベルのコンテストに何度も応募してみた時期もありました。けれど、やはり上には上がいて、書き手としての限界を感じてしまいましたね。

Q.1つ目に紹介された本『なぜあなたの仕事は終わらないのか』について、少し具体的にお聞きしたいのですが、本文の中にあった、「ロケットスタート時間術」はどのように活用されているのですか。

 そうですね、時間管理をすることと企画立案に活かしています。「ロケットスタート時間術」とは、まず初めに、自分がやるべきことを一気に壁打ちします。その次に計画を立てていくわけですが、予定通りにいかないことがほとんどです。そのため、想定外に対応できるように計画を前倒しで行っていきます。明日やろうと思っていたことでも、今日出来そうなことは今日のうちに取り掛かる。この時間術を実践しようと思ったのは、この本の影響ももちろんですが、自分の子育ての経験もあるかもしれません。子育ては予想外の連続でしたから。そのころから、やるべきことを前倒しに行う習慣が身についていました。そうやってできることを一つずつやっていくと、結果自分の時間が生まれることにつながるのです。

Q.2つ目に紹介された本『彩雲国物語』についてお聞きしたいのですが、こちらのおすすめのポイントについて教えてください。

 正しさ・正義とは何かを、よく考えさせられる内容になっているところです。この小説には様々な登場人物が出てきますが、人によって正しい・正義だと思うことが違います。それには登場人物のキャラが背負う過去が大きく影響していて、それを知ってしまうと、結局誰も責められないのです。
 現代社会でも同じだと思います。価値観や立場の違いで対立が生まれ、もっと自由でいいはずの人の生き方に優劣が付けられてしまう。今の自分の組織、働き方、派閥、家庭の裕福度、より視野を広げると、歴史や文化、宗教、人種なども、それぞれが思う正しさ・正義に影響しているのだと思います。現実社会のしがらみ、これを如実に表しているのがこの本のおすすめポイントです。

Q.茨大生に対するメッセージをお願いします。

 大学生の時間を使って、みなさんにはいろいろな活動を経験してほしいと思っています。限りある時間ですから、自ら進んで行動を起こせる、そんな環境に身を置いて過ごしていってほしいです。
 また、今の私が頑張れている、その原動力は「茨大が好き」という気持ちです。私はこの茨城大学でお仕事できるのが本当に幸せです。みなさんが卒業しても、茨城大学を好きでいてほしいと思います。

ms.yanai.students.jpg実際に矢内さんが選ばれた"推本"については、生協書籍部にて紹介しています。是非お越しください!

(取材・構成:生協学生委員会 熊谷 真輝(人文社会科学部4年))