【学生インタビュー】インドネシアからの留学生・ワーユさんにきく 茨大でのキャンパスライフと今後の目標
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、日本への入国制限が続く中でも、留学生は少しずつ日本での学びを始めています。感染の第5波と第6波の合間を縫うようにインドネシア・バンドンから来日した、ワーユ・アルファイン(WAHYU ALFIAN)さんもそのうちのひとり。この留学にかける思いや今後の目標などを、茨大広報学生プロジェクトのメンバーが聞きました。
人文社会科学部(日本語・日本文化研修留学生) ワーユ アルフィアンさん
―日本に着いてからの率直な感想を教えてください。
ワーユ「とても寒いです(笑)インドネシアだと気温はふつう30度くらいなので、マイナスは初体験です。でもヒーターがどこにでもあるので暮らしづらくはないです。11月に日本に来ましたが、外国に来るのは初めてです。ホテルでの待機期間中はオンライン授業を受けていました」
―ワーユさんはなぜ日本へ留学に来ようと思ったんですか?
ワーユ「子どもの頃からインドネシアでは日本のテレビ番組が放送されているので、そこから日本の文化に興味を持ちました。アニメや漫画が好きで、特に『ナルト』が好きです。インドネシアではナルトのアニメが人気で、子どもの頃は毎日放送されていました。あと『風雲たけし城』や『テレビチャンピオン』も人気です。(こうした影響もあって)インドネシアの大学では、日本語教育の専門を取っています」
―日本語は他の言語と比べて難しいですか?
ワーユ「漢字をたくさん覚えなければならないので難しいです。カタカナの方がわかりやすいですね。カタカナには英語と同じような単語があるので。日本の食べ物で、材料がカタカナで書かれているものはわかりやすくていいですね」
―食べ物の話が出ましたが、来日してからそういった日本の文化への印象はどうですか?
ワーユ「まずは冬に来たので、やっぱり寒いですね(笑)そして、日本はとてもきれいですね。ゴミがないです。偕楽園に行った時も公園はきれいで、ゴミがありませんでした。インドネシアの公園もきれいになっては来ましたけど、まだ少しゴミがあるので」
―他にも観光というか訪れた場所はありますか?
ワーユ「お正月に東京へ行きました。水戸からとても近いですね。秋葉原や上野、渋谷、浅草などに行きました。東京の大学に留学しているインドネシア人の友だちがいるので、待ち合わせをして巡りました。たくさん電車のラインがありますね。私はムスリムだから東京ではハラルラーメンを食べました。チキンベースのラーメンでした。水戸だとハラルのラーメン屋さんはない?ですかね(笑)」
―他に行ってみたいところは?
ワーユ「大阪で、USJに行きたいです。3日間くらいでいろんなところへ行きたいですね。予定をたくさん入れて、いろんな体験をしてみたいです」
―では、そろそろ茨城の、大学の話に戻しますね(笑)キャンパスの中を回られたかと思いますがどうですか?
ワーユ「まだあまり行けてないです。オンライン授業だから、ここ(留学交流室)と図書館くらい(笑)これから行きます。授業でもキャンパスツアーの課題があるんですけど、私のグループは図書館のグループなので図書館だけ(笑)図書館はとても広いですね、3階までありますし。それに2階から1階に行くと冒険しているみたいで(笑)」
―インドネシアでの大学生活は?
ワーユ「4年生なので卒業研究中ですね。今はこの1年間の交換留学で卒論のデータを集めています。インドネシア語母語話者と日本語母語話者の依頼表現を使うときについてのデータで、2つを比べます。依頼するときも状況や立場によって違いますし。それで、日本語学習者のインドネシア語母語話者はインドネシア語に影響されているのかを研究しています。研究テーマは1年くらい前に思いつきました」
―卒論のデータを集めるほかに留学中やりたいことは?
ワーユ「日本の文化を体験してみたいかなと。日本語教師になって、まだ日本に行ったことのない生徒に体験を話したいです。まずは電車を使っての体験がしたいです。いろんな場所へ行って、服とか食べ物とかそういった体験ですね。インドネシアの文化を伝えたい気持ちもあります。食べ物とかテレビ番組をしてみたいですね。インドネシアでは、お米を食べないと物足りない感じがします(笑)パンやピザも食べますけど、それだとまだ物足りないのでご飯も一緒に食べます(笑)日本のお米は粘りがあって、味もあるのでとてもおいしいです。炒飯を作りましたけど、粘りがあるので味が違いました。寿司も食べました。おいしかったです(笑)寿司のベースは海から来る食べ物なのでハラルになりますね。だから寿司食べます(笑)カリフォルニアロールは日本食ではないですかね(笑)」
―他においしかったものや嫌いなものは?
ワーユ「おにぎり。とても便利で。今、嫌いなものはまだないです。納豆はまだ食べたことがないのでわからないです(笑)日本食の味は薄めですね。インドネシアだと味が濃いので、ちょっと物足りなく感じるときもあります。おいしいからいいですけど(笑)薄味のものを食べた後に濃い味のものを食べると爆発する?感覚が(笑)インドネシアの卵料理は塩味が強いです。日本の卵焼きは甘いけど」
―紹介したいインドネシアの卵料理は?
ワーユ「英語だと"salted duck egg"です」
―卵は大丈夫だと思いますが、日本でハラルフードを見つけるとか、お祈りとかは大変じゃないですか?
ワーユ「食事は毎日自分で作っています。お祈りは、今は遠いところに住んでいるので、2回分のお祈り時間を1回にすることもできます。スマホのアプリがあるので、スマホを見れば祈る方向がわかるのは楽ですね」
―私を含め、そういう話に詳しくない人もいるので、この1年間でぜひどんどん話してください。到着してから日本人の学生と交流する機会はありましたか?
ワーユ「オンラインではありました(笑)友だちはまだできてない...(笑)会館でマレーシアからの学生と話しましたけど、『日本人の学生と話す機会はないかな』と。全部オンラインで、授業でもあまりカメラをオンにしていないですからね」
―サークル・部活は?やってみたいことは?
ワーユ「今はやってないですね。茨城は合気道の生まれたところ、とインターネットで調べたら(書いてあったのでやってみたい)」
この後、ワーユさんからの逆質問会と写真撮影が行われ、インタビューは終了しました。
(写真左から)インタビュアーの広報学生プロジェクト永島さん(人社1年)、ワーユさん、同プロジェクト萩谷さん(人社3年)
※このインタビューは、大学広報誌「iUP vol.17(2022年3月発行予定)」とタイアップし、そちらにも関連記事を掲載しています。ぜひご覧ください。