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高萩市の観光ポスターに
本学宇宙センター管理の電波望遠鏡が登場

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 茨城大学理学部附属宇宙科学教育研究センターが管理する口径32mの宇宙電波望遠鏡の写真が、茨城県高萩市の新しい観光ポスターの1枚を飾ることになりました。満天の星空をバックにしたパラボラアンテナが、宇宙へのロマンを掻き立てます。

 茨城大学理学部附属宇宙科学教育研究センターでは、2台の宇宙電波望遠鏡を管理しています。2台は高萩市と日立市の市境をまたぐように建てられており、それぞれ「高萩アンテナ」「日立アンテナ」と呼ばれています。望遠鏡の周辺は公園として「さくら宇宙公園」として整備されていて、その名のとおり春は桜が咲き誇る名所です。

 これらの設備は、もともと日本初の宇宙通信実験施設として開設されたもので、米国のケネディ大統領のパレード(そして暗殺)の様子を伝える国際衛星中継でも使われました。2007年にその役目を終え、このうち残った2台のアンテナを国立天文台が宇宙電波望遠鏡として改修。現在、地元の大学として茨城大学がその管理・運用を担っており、国内外の他の施設とも連携しながら、ブラックホールの解明などさまざまなプロジェクトで活用しています。

 今回、高萩市が作成した観光ポスターは3種類。若者のデートスポットとしても注目してほしい、という想いから、写真映えする3か所の風景を大きくあしらったポスターには、カップルの姿とともに「手、つないでみる?」というコピーが添えられています。風景はそれぞれ、紅葉が見事な花貫渓谷の汐見滝吊り橋、砂浜と岩が絶景を織りなす高戸小浜海岸、そして満天の星空をバックにした宇宙電波望遠鏡です。

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 「自然の豊かさとあわせて、多様なイメージも発信できればと考えました」と、宇宙電波望遠鏡を取り上げた理由を教えてくれたのは、高萩市観光商工課の細金満寿さんです。

 実際の夜のさくら宇宙公園は真っ暗。望遠鏡の姿が明るく照らし出された写真をどのように撮影したのか聞いてみると、「手持ちのライトで照らしながら、シャッターを5秒間ほど開けた状態で撮影しました」とのこと。並んで座るカップルの頭上に浮かんでいるネオンのハートも、その状況を生かして撮ったものです。
 「空が開けていて明かりも少ないので、とてもきれいな星空を楽しむことができます。満天の星空と巨大な電波望遠鏡との組み合わせはここでしか見られない貴重な光景なので、みなさんにもぜひお越しいただきたいです」(細金さん)。

 ポスターは紅葉シーズンに合わせた花貫渓谷のバージョンを皮切りに、順次高萩市内外で目にすることができるようになります。水戸キャンパスの図書館1階のインフォメーションラウンジでも3枚まとめて掲示していますので、興味のある方はご覧ください。

(取材・構成:茨城大学広報室)