茨城大学「日立地域デザインプロジェクト推進室」が
経産省「地域オープンイノベーション拠点」に選抜されました
茨城大学の研究・産学官連携機構(iRIC)内に設置している「日立地域デザインプロジェクト推進室」が、10月11日、経済産業省の「第3回 地域オープンイノベーション拠点選抜制度」にて地域貢献型の拠点に選抜されました。産官学連携による継続的な活動と成果、ビジョンが評価されたもので、今後同省による伴走支援を受けながら取り組みを強化していきます。
茨城県日立地域は近年、転出超過が続いており、国連のSDGsで掲げられている「住み続けられる街・地域の実現」が喫緊の課題となっています。そうした中、茨城大学の研究・産学官連携機構では、「日立地域デザインプロジェクト」を立ち上げ、その運営を担う「日立地域デザインプロジェクト推進室」を2020年に設置しました。このプロジェクトは、本学と日立地域に関わる企業、自治体が一体となって取り組む地域課題解決型の連携事業です。これまで、モータの高性能化に貢献する金属加工技術の高度化(ものづくりDX)や、電力・水道・公共交通等の公共インフラ技術の最適スケール化といった具体的な技術開発・普及に取り組むとともに、学生も参加したワークショップを通じた新たな地域ビジョンづくりを進めてきました。軽量超小型超効率モータの開発については試験用モータが完成し、また、地域のビジョン(ひたちビジョン)についても「時空を超えてつながり、『愉しい』を創り続けるまち」に決まるなど、成果が着実に生まれているところです。
こうした取り組みの継続・発展をめざし、本学では地域の企業・金融機関等出身者の採用や、企業・自治体の職員や地域住民に対するリカレント教育プログラムの提供なども組織的に進めています。
一方、経済産業省の地域オープンイノベーション選抜拠点選抜制度(J-Innovation HUB)は、大学等を中心とした地域イノベーション拠点の中で、企業ネットワークのハブとして活躍している産学連携拠点を評価・選抜することにより、社会的信用の付与と伴走支援を行うものす。「国際展開型」と「地域貢献型」の2つの類型があり、このうち「地域貢献型」は、「地域の課題解決や地域経済の振興等を目指し、地域の企業や地方公共団体との産学官連携活動を積極的に行っている拠点」が選ばれ、昨年(2020年)度までに5つの大学の取り組みが選抜されています。
今回、「日立地域デザインプロジェクト推進室」の取り組みについては、「地域の産学連携組織として必要十分にまとまっている」「拠点のビジョンや目標が具体的であり、地域性を活かした取組みが熱心に行われ、成果を挙げている。地域経済・地域社会への波及効果も期待される」として評価されました。茨城大学では、同省による伴走支援を受けながら、今後も全国有数の転出超過地域になっている日立地域を「住み続けられる街・地域」とするための取り組みを強化していきます。
関連リンク
- J-Innovation HUB 地域オープンイノベーション拠点選抜制度第3回選抜を行いました!(経済産業省のページにリンクします)