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【学長メッセージ】2021年の年始にあたって
―第四期を見据え新たな大学像を追究

 新年おめでとうございます。2021年を迎えるにあたり、昨年1年の動きを振り返るとともに、今年の抱負を述べたいと思います。

 私は昨年4月に学長に就任しましたが、その就任前からCOVID-19の世界的な感染拡大という事態に直面し、日々その対策に追われながら、「ウィズコロナ」「アフターコロナ」を見据えた新しい大学のあり方を考える1年でした。

 入学式の中止、新しい遠隔授業という状況において、心理的あるいは経済的な不安を抱える学生に対しては、担任制を活用し、独自の奨学金制度などを作ってサポートしてまいりました。学修環境が厳しい状況におかれた中で学生たちは前向きに適応し、学業に励んでくれました。また、卒業生や地域の皆様からは、多くのご支援をいただき、学生の学修の継続を支えてくださいましたこと、心より感謝いたします。
 加えて、部活・サークルなどの活動も大きく制限せざるを得ませんでしたが、その中においても感染症対策をしっかりと講じながら工夫して練習に取り組み、ラグビー部が全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会関東二区リーグで初優勝、陸上競技部が3年ぶりに箱根駅伝予選会に出場するなど、大きな快挙を遂げました。こうした学生たちの実直さと弛まぬ努力を学長として誇りに思い、称賛の拍手を送りたいと思います。
 今年もCOVID-19との闘いは続きますが、遠隔か対面かという二者択一ではなく、新しく得られた経験、知見を活かしながら、学生の成長にとって何が大切かという視点に立って、より高い教育の成果をめざしていきます。

 世界に目を向ければ、COVID-19は急速なデジタル化を大きく後押しした一方、経済的、社会的な格差や分断をより浮き彫りにしました。その意味でも、国連の持続可能な開発目標であるSDGsの達成は、ますます不可欠になったといえます。
 持続可能な地域社会の実現という点では、昨年、日立製作所と連携した、茨城県北地域のまちづくりのプロジェクトを開始しました。ここでは、「次世代電動化」と「DXものづくり」を核に、新たな「ひたちらしさ」を追究するという目標を掲げています。
 また、昨年4月に発足した地球・地域環境共創機構(GLEC)は、その母体となった地球変動適応科学研究機関(ICAS)と広域水圏環境科学教育研究センター(CWES)の長年の取り組みと今後への期待が評価され、「気候変動アクション環境大臣表彰」を受賞しました。政府が2050年までに温室効果ガス排出の実質ゼロとするという目標を表明した中、環境科学の長年の実績を有する本学が果たすべき役割は大きくなっていくでしょう。
 さらに、厳しい1年間の中で貴重な輝きを見せた学術面のグッドニュースといえば、新たな地質時代名「チバニアン」の誕生です。その実現に大きな貢献を果たした本学の岡田誠教授、卒業生である菅沼悠介氏(国立極地研究所)、羽田裕貴氏(産業技術総合研究所)の3人には、本学として初めてとなる茨城大学学長学術特別表彰も授与しました。
 本学が、こうした高い研究力を基盤とし、SDGsをひとつの手がかりにして、多様なステイクホルダをつないで社会課題を解決する担い手となり、存在感を高めていけるよう、本年もしっかり取り組んでいきたいと思います。

 さて、2021年度は第三期中期目標・中期計画期間の最終年度となります。本年は、第四期に向けて、本学が向かう先を具体的に展望し、新たな目標を立てていく重要な年です。私たちは現在、SDGsと同様に2030年をターゲットとしたビジョンの策定を目指しています。COVID-19の経験も踏まえた上で、新たな大学像を追究し、社会へ示していきます。教職員のみなさん、学生のみなさんはもちろんのこと、卒業生や地域社会の皆様のご理解、ご協力をいただきますよう心よりお願い申し上げます。

 最後に、受験生やその保護者の皆様にとっては、入試へ向けた準備も佳境にさしかかっていることかと存じます。入試改革やコロナ禍でご不安もあろうかと思いますが、私たちは万全の態勢で受験生のみなさんをお迎えしますので、安心して力を発揮してください。春になりましたら、新たな学生を仲間として迎え、これからの茨城大学を一緒につくっていけることを楽しみにしております。

 今年1年が、皆様にとって素晴らしい年となりますことを、心よりお祈り申し上げ、年頭のメッセージとさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2021年1月
茨城大学 学長 太田寛行