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茨城大学地球・地域環境共創機構が気候変動アクション環境大臣表彰を受賞

 茨城大学 地球・地域環境共創機構(GLECが、令和2年度気候変動アクション環境大臣表彰を受賞することが、本日、環境省より発表されました。

 環境省が実施している「気候変動アクション環境大臣表彰」は、気候変動の緩和、気候変動への適応に関して顕著な功績のあった個人または団体を称えるため、環境大臣が表彰を行うもので、これまでの「地球温暖化防止活動環境大臣表彰」が今年度よりリニューアルされたものです。表彰の対象となるのは、①開発・製品化部門、②先進導入・積極実践部門、③普及・促進部門の3部門で、茨城大学GLECは、「普及・促進部門」での表彰となります。

 茨城大学GLECは、今年(2020年)4月、それまでの地球変動適応科学研究機関(ICAS)と広域水圏環境科学教育研究センター(CWES)を発展的に統合する形で新設されました。
 2006年に設立されたICASは、当時は気候変動の緩和策に比べて社会的関心の乏しかった「適応策」の研究・教育・社会実践というミッションを全国に先駆けて掲げ、国内外で実績を重ねてきました。その功績は、①一貫した気候変動適応の重要性の情報提供によって、気候変動適応法の制定などの政策に道筋をつけたこと、②国内外のフィールドで多様なスケールでの研究を進め、日本や地域の気候変動影響リスクを明らかにし、そうした取り組みが2019年の茨城県地域気候変動適応センターの茨城大学への設置につながったこと(都道府県の地域適応センターの大学内設置は全国初)、③大学院の全4研究科を横断するサステイナビリティ学教育プログラムやベトナムの日越大学の修士課程「気候変動・開発プログラム」(茨城大学が幹事大学を務める)を通じて国内外で人材育成を進めてきたこと、など多岐にわたります。
 また、霞ケ浦(北浦)畔に拠点を有するCWESでは、湖沼、河川、海岸、農業、水産業、観光、地質、歴史、防災といった地域資源を活用した実習・研究を長年実施し、文科省に指定された全国唯一の臨湖共同教育施設として、全国の学生たちの実習を受け入れてきました。
 GLECは、両組織の強みを最大限生かし、地球環境および地域環境を対象として、フィールド科学から予測・政策科学を含む総合的な教育・研究を推進するとともに、環境問題の解決と持続的な環境の共創をめざす茨城大学の戦略的な研究センターとして設立されたものです。このような、気候変動適応に対するICASおよび湖沼・流域環境に対するCWESの長年の実績に基づき、さらにGLECとしてのより発展的な取り組みへの期待が評価され、今回の「気候変動アクション環境大臣表彰」に至りました。

 今年度は、新型コロナウイルス感染症対策の観点から、表彰式は実施されないということですが、1121日(土)にオンラインで開催される「気候変動アクションフォーラム」において、今回の受賞者の紹介などが行われる予定です。詳しい情報は環境省のホームページ等をご参照ください。