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地層「千葉セクション」GSSP審査―第3ステップの審査を通過

 大学院理工学研究科の岡田誠教授が申請チームの代表を務めている、千葉県市原市の地層「千葉セクション」を国際境界模式層断面とポイント(GSSP)とすることへ向けた申請活動について、このたび審査の第3ステップである国際層序委員会(ICS)の審査を通過しました。今後、最終段階の投票を行うIUGS(国際地質科学連合)に向けて、千葉セクションをGSSPとするよう答申が出されます。この答申が認められれば、千葉セクションはGSSPとなり、約77万4千年前~約12万9千年前の地質時代の名称が「チバニアン」と名付けられます。

 2019年10月29日から11月27日(イギリス時間)、国際地質科学連合(IUGS)の国際層序委員会(ICS)で、地質時代の前期‐中期更新世境界のGSSPとして「千葉セクション」を認めるかどうかの投票が行われました。その結果、委員19名中17名の賛成票(反対2票、棄権・白票なし)を得て「千葉セクション」が認められ、最終段階となるIUGSに答申されることになりました。

 千葉セクションは、2017年11月、審査の第1ステップにあたる下部−中部更新統境界作業部会(WG)で、申請された3つの地層の中からGSSP候補に選ばれ、続いて2018年11月に第2ステップにあたる第四紀層序小委員会(SQS)での審査を通過しました。そして2019年8月15日、第3ステップとなるIUGSのICSに提案申請書を提出するに際し、新たな研究成果などと、市原市からのレターを追加していました。ICSでは、約10週間の討論の後、1カ月間にわたって電子メールでの投票が行われました。

 今後は、IUGSの投票で60%以上の得票があれば、「千葉セクション」が前期‐中期更新世境界を示すGSSPとなります。GSSPとなった場合、地質時代の中期更新世(約77万4千年前~約12万9千年前)が、「千葉の時代」を意味する「チバニアン(Chibanian)」と名付けられます。

 現在、日本にGSSPはありません。千葉セクションが日本初のGSSPになり、日本の地名に由来した地質時代の名称が誕生すれば、地質学だけでなく、日本の科学史においても大きな出来事になります。また、地質学の一般への普及や小・中・高校生などへの教育においても大きな波及効果が期待されます。

岡田誠教授のコメント

千葉セクションをめぐる状況の変化やICS側からの意見・質問の対応で想定よりも時間がかかりましたが、無事に最終段階となるIUGSの投票に進むことができ、安堵しています。これもひとえに、市原市をはじめ、この活動を支援してくださった皆様のおかげです。引き続き、「チバニアン」の誕生へ向けて、しっかりと対応してまいります。