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新幹線車内誌で茨城・千葉の地層の旅特集―「チバニアン」や平磯海岸のアンモナイト化石層を紹介

 年末年始に帰省や旅行で新幹線を利用した方は、車内で配っている「トランヴェール」という冊子を手にとったかも知れない。この「トランヴェール」の1月号では、「千葉、茨城。大地をめぐる冒険へ」と題した特集が組まれ、地質時代名の候補「チバニアン」で注目される千葉県市原市の地層を訪れる旅の様子が大きく取り上げられている。また、茨城や千葉の化石探しの旅に関連したページでは、アンモナイト化石の産出で知られる平磯海岸(ひたちなか市)、大洗海岸(大洗町)も紹介されている。バックナンバーとしてホームページでも読めるので、興味のある方はぜひ読んで、お出かけしてみては?

「トランヴェール」

 千葉県市原市にある地層。今ここに世界中の注目が集まっている。それはこの地層が、地質時代の77万年~13万年前の時代区分を示すためのGSSP(国際境界模式層断面とポイント)の最終候補となっており、認定されれば「千葉」の地名を冠した「チバニアン」という名前がこの時代の名称として刻み込まれるからだ。この活動を進める申請チームのリーダーを、理学部の岡田誠教授が務めている(「地層「千葉セクション」のGSSP認定に向けた審査、第三ステップへ」)。

 東京から電車でこの地層へアクセスするためには、JR内房線の五井という駅から小湊鐵道というローカル鉄道に乗り、市原市内にある月崎という駅で降車する。トロッコ列車も運行する小湊鐵道はレトロな味わいに満ちている。紙面では、岡田教授が小湊鐵道の石川社長と対談しながら乗車する様子も紹介されており、調査の旅へ同行するような気分が味わえる。

「トランヴェール」1月号の紙面より

 チバニアンに関わる特集は、実に16ページにわたっており、「マンガとQ&Aで知るチバニアン」などのコーナーもあって、とてもわかりやすい内容になっている。また、「旅」は市原の地層に留まらず、つくば市の地質標本館や霞ヶ浦の貝化石の地層なども紹介されていて、より広い地域における「チバニアン」という時代の様子にも思いを馳せることができる。

 さらに、特集の中では、「いざ、化石探しの旅へ!~千葉、茨城にもあった、恐竜時代~」というページも展開されている。理学部の安藤寿男教授や各地のジオパーク活動の関係者が協力したこのコーナーでは、茨城からはひたちなか市の平磯海岸と大洗町の大洗海岸が、化石調査の舞台として紹介されている。平磯海岸には、白亜紀(7500万~7000万年前)の地層があり、アンモナイトの化石がよく出ている。

平磯海岸での取材の様子

 紙面上でこの地層を案内しているのは、昨年3月まで安藤教授の研究室で学んだ増川玄哉さん。増川さんが、平磯海岸の化石などをもとに執筆した"異常巻きアンモナイト"の論文は、昨年国際的な学術誌にも掲載された(「理工学研究科修了生 増川玄哉さんの論文が国際学術誌" Cretaceous Research"に掲載」)。平磯海岸と大洗海岸は「茨城県北ジオパーク構想」のジオサイトにもなっているが、「トランヴェール」を通じて来訪者がまた増えるかも知れない。

 これらが特集された「トランヴェール」1月号は1月いっぱいで車内配布を終了しているが、現在、JR東日本のホームページでバックナンバーとして特集ページが読めるようになっている。興味のある方、読み逃したという方は、ぜひチェックしてほしい。

■JR東日本「トランヴェール」WEBページ
https://www.jreast.co.jp/railway/trainvert/

(取材・構成:茨城大学広報室)