茨城大学五浦文化研究所「天心記念館」をリニューアル公開

 茨城大学五浦美術研究所ではこのたび、関連資料の展示室である天心記念館の改装および展示内容のリニューアルを行いました。

ibdaikh20190417_0005.JPG

 長屋門をくぐってすぐ左手に建つ天心記念館は、1963(昭和38)年に建設され、平櫛田中作の「五浦釣人」「岡倉天心先生像」、岡倉天心の釣り船「龍王丸」などを展示しています。2011年3月の東日本大震災の被害から復旧した2012年からは、六角堂再建の経緯を紹介する展示や映像上映、映画『天心』撮影時に使用した複製画展示などを行っていました。しかし震災発生から8年が経つ中、地元住民からも、震災前のような天心ゆかりの資料や美術品の展示にして、完全に復興したという形を示してほしいという要望が多く聞かれるようになっていました。

 今回の改修では、壁紙を張り替え、壁面展示ケースと照明を新しく設置して明るい印象が増し、また高さのある木彫の「五浦釣人」を中心に置くことで、広がりを感じさせる展示空間となりました。

 また、震災以降展示をとりやめていた、平山郁夫作の日本画「日本美術院血脉図」(複製)や平櫛田中作の木彫「活人箭」の展示を8年ぶりに再開しました。さらに、これまでの復興過程の展示紹介に替えて、「岡倉天心記念六角堂復興基金」への寄付者を紹介する銘板も掲げました。

 これらの改装は今年(2019年)2月に完了して順次公開を進めていましたが、4月17日からは、五浦海岸をジオサイトのひとつとしている茨城県北ジオパーク構想のコーナーも新設され、天心自身が感銘を受けたという海岸の景観を成す奇岩の標本や解説パネルも展示しています。

 今回のリニューアルを手がけた茨城大学五浦美術文化研究所元所長の小泉晋弥氏は、「今回のコンセプトは、天心が五浦でどう生活し、なぜ五浦に来たのかを見えるようにすること。五浦が日本に誇れる場所だということを、訪れる方々に感じてもらえるような展示になった」と話しています。

関連リンク

(2019年4月17日)