iFRC岩佐和晃教授による論文が日本物理学会誌の特集号として掲載―中性子散乱を用いた物質科学研究についてレビュー

 本学フロンティア応用原子科学研究センターの岩佐和晃教授による中性子散乱の物質科学に関わるレビュー論文が、3月29日に公開された日本物理学会の論文誌Journal of the Physical Society of Japanに掲載されました。

 同誌では、「New Frontiers in Physics with Spin, Orbital, and Atomic Correlations Using Neutron Scattering(中性子散乱を用いたスピン、軌道、原子相関の物理学のフロンティア)」と題する特集が組まれ、この中で岩佐教授は、「Neutron Scattering Studies on 4f2-Electron Multipoles in Pr-based Systems」と題した論文を発表しました。

 通常、希土類元素の電子はN極とS極のペアである磁石を形成します。しかし、プラセオジム(Pr)は、N極・S極ペアが2個以上組み合わさったハイパーな形状の磁石や、プラスとマイナスの電荷のペアが複数組み合わさった形状をとることが分かってきました。今回の論文で岩佐教授は、中性子ビーム散乱実験によってこれらの特徴的な物理現象を明らかにした成果について、この分野の高い専門性を有する研究者として解説しています。

 本学の大学院理工学研究科量子線科学専攻およびフロンティア応用原子科学研究センターでは、東海村の大強度陽子加速器施設J-PARCがつくり出す中性子ビームを用いた最先端の研究・教育に取り組んでおり、今回のレビュー論文の掲載は、日本における中性子散乱の物質科学についての本学の研究・教育の実績を価値づけるものといえます。

掲載論文情報

  • 掲載誌:Journal of the Physical Society of Japan
  • タイトル:Neutron Scattering Studies on 4f2-Electron Multipoles in Pr-based Systems
  • 著者:岩佐和晃
  • 公開日:2019年3月29日
  • DOI:10.7566/JPSJ.88.081005

(2019年4月9日)