茨城大学と高輝度光科学研究センター、量子線科学の研究・教育に関する連携協定を締結

 茨城大学はこのたび、大型放射光施設SPring-8の登録施設利用促進機関である公益財団法人高輝度光科学研究センター(兵庫県佐用町)と、量子線科学の研究・教育に関する連携協定を締結しました。

 茨城大学の大学院理工学研究科は、全国的にもユニークな量子線科学専攻を有しています。同専攻では、中性子線やX線、ミュオンなどの量子線に関する幅広い基礎知識をもち、新素材の開発や創薬などの産業イノベーションにかかわる人材の育成を目指しており、東海村の大強度陽子加速器施設J-PARCをはじめ、国内外のさまざまな機関や研究者と連携しながら研究・教育を進めています。

 SPring-8は世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設です。電子を光とほぼ等しい速度まで加速し、磁石によって進行方向を曲げた時に発生する、細く強力な「放射光」という電磁波を用いて、ナノテクノロジーやバイオテクノロジーの研究、産業利用が進められています。

 今回の協定は、両者の研究開発のリソースを相互に活かした連携を実現することで、量子線科学の発展を目指すもので、2019年4月1日に協定書が締結されました。

 具体的には、高輝度光科学研究センターの研究者を本学の客員教授等として招聘したり、本学の学生がSPring-8の設備を利用して演習を行ったりすることで、共同での研究・教育の取り組みの強化を図ります。

 同専攻の専攻長を務める茨城大学大学院理工学研究科の池田 輝之 教授は、「量子線科学専攻では、これまでもJ-PARCやKEKなどの研究機関の設備や加速器を使った実験実習を修士課程のカリキュラムに採り入れてきました。さらに世界有数の放射光施設であるSPring-8も教育の場として活用できることで、日本における量子線科学教育のパイオニアとしての本学の実践的な人材育成機能は、ますます強化されることでしょう。互いの強みを活かし、わが国の量子線利用を支える技術者や研究者の育成に今後も協力しながら取り組んでいきます」と話しています。

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(2019年4月4日)