旧水戸藩出身・菅政友蔵書集のデジタル公開へ向けた修繕を本格化 クラウドファンディングで寄附を呼びかけ

茨城大学図書館では、旧水戸藩出身の史学者・菅政友(1824~1897)が所蔵していた約10,000冊に及ぶ貴重書(菅文庫)の修繕のため、クラウドファンディングによる寄附の呼びかけを開始しました。

菅文庫は、水戸藩による『大日本史』の編纂にも携わった水戸学派の史学者である菅政友が蒐集した蔵書で、1951年に茨城大学設立期成会が菅家から購入・寄贈され、現在は茨城大学図書館が管理をしています。国書4,000部・8,000冊、漢籍500部2,000冊、各種写本類など約10,000冊の一大コレクションで、なかには茨城に関わる資料や本学のみに現存するものも含まれています。

これまでも歴史学の研究者など多くの方に閲覧利用されており、茨城大学では長年にわたって目録の作成やデジタル画像化を手がけ、現在、402冊の資料を「江戸後期史学関係総合データベース」としてホームページで公開しています。さらに2017年からは、国文学研究資料館が中心となって進める「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」に本学図書館も参画することでデジタル画像化を加速し、それらは2019年度内の公開を目指して作業を進めているところです。

一方で、菅文庫の中には、本学に寄贈される以前からカビや虫食いによる劣化が激しいものも多く、デジタル画像化の作業の上でも障害となっています。これらについて、大学の自己資金による修繕には限界があることから、このたび、クラウドファンディングによって修繕費用の寄附の協力を募ることにしました。現在、クラウドファンディングのプラットフォームサービス「Readyfor」の専用サイトで寄附を呼びかけています(4月19日まで)。

茨城大学図書館本館の木村美智子館長は、「人文分野から理学・医学まで幅広い構成に及ぶ菅文庫は、ひとつひとつが有益な資料であるだけでなく、当時の水戸藩、茨城の知識人の関心や生きざまに触れる上でも地域にとって貴重な資料です。こうした価値あるコレクションを茨城大学図書館が所蔵していること自体まだまだ知られていないので、クラウドファンディングを通じて多くの皆様に興味をもっていただくとともに、私たちとしても今後展示やギャラリートークなどこれらの資料に直接触れる機会も増やしながら、後世へとつなげていければと思います」と話しています。

菅政友肖像   参考画像
菅政友(1824~1897)

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(2019年3月14日)