工学部都市システム工学科の学生が常陸大宮駅周辺の敷地活用プランを構想、住民を前に中間報告

 JR水郡線の常陸大宮駅周辺の敷地を活用した建築プランを構想してきた工学部都市システム工学科の熊澤貴之研究室が、1月22日、常陸大宮市内で中間発表会を開催しました。

 この活動は、熊澤准教授が2017年度に常陸大宮市の住生活基本計画の策定に関わったことをきっかけに始まったものです。常陸大宮駅の西口前に広さ1.4ヘクタールの土地があり、その活用が検討されていることから、同研究室の3年生の学生たち7人が昨年10月から現地調査や市が実施した住民アンケートの分析を行い、それぞれ設計を進めています。

 発表会の冒頭で挨拶をした熊澤准教授は、「少子高齢化社会において、病院や公共施設などに歩いていけるというコンパクトシティの発想が大事になっている。その意味で駅前の広大な土地には大きな可能性を感じた」と述べた上で、学生たちと進めてきたプランづくりについて、「歩いて暮らすまちづくり、災害時に備えた安心の拠点、ここにしかない常陸大宮らしさ、という3点を重視した。住民のみなさんと一緒になってまちを考えるためのきっかけになれば」と語りました。

 7人の学生のうち、村上明日香さんが掲げたのは、「常陸大宮Book Living」というコンセプト。中心の本屋があり、その周りにホール、ギャラリー、子どもが遊べるプレイコモンズ、学習できるラーニングコモンズ、ワーキングコモンズ、カフェ、レストランを配置した多機能の施設を提案しました。村上さんは、「アンケートから、どんな機能が求められているかを読み取り、子どもたちが公園で遊んだり、若者が活発に議論をしながら仕事や勉強ができたりする場を考えた」と説明しました。

omiyarch1.jpg発表する村上さん

 また、北海道出身で子どもの頃の農業体験が印象的だったという谷脇陸さんは、「シェアするたべもの、シェアするたてもの」というコンセプトで、敷地内に畑、シェアキッチン、オフィスが設置された空間を提案しました。「常陸大宮市内で農業に携わっている人は2000人、10%ぐらいと知った。新しい働き方に対応しつつ、食を通じて交流する場をつくって、農業を身近に感じてもらえれば」と、その狙いを語りました。

omiyarch2.jpg会場には模型とパネルを展示 手前が谷脇さんの提案

 出席した市民の方々からは、「ひとつの建物を多機能にするのではなく、今ある建物や社会資源もうまく活用して、西口・東口エリア全体で楽しく住めるまちにする発想も大切」「周辺道路のあり方についても考えてほしい」「常陸大宮の木材を使うなど、地域の良さが入ったものをもっと提案してほしい」といった意見や要望が出され、活発な意見交換の場となりました。

omiyarch3.jpg活発なディスカッションが展開された

 熊澤准教授は、「まだまだスタート地点だが、とても勉強になる意見をいただいた。30年後、40年後を着地点とした新しい暮らし方について一緒にディスカッションするような場を、これからも大事にしていきたい」と述べました。

 学生たちのプランについては、発表会で得た意見を参照してブラッシュアップを行い、3月7日(木)~11日(月)に茨城県立県民文化センター県民ギャラリーで行われる「茨城大学建築都市デザインレビュー2019」で展示する予定です。

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(2019年1月30日)