大学院理工学研究科・鈴木智也教授がベンチャー企業「CollabWiz(コラボウィズ)株式会社」を設立

 このたび、茨城大学大学院理工学研究科の鈴木智也教授(金融データサイエンス)が、AIの集合知モデルを活用したサービスを提供するベンチャー企業「CollabWiz(コラボウィズ)株式会社」を設立しました。茨城大学において教員等の研究成果の事業化支援を強化する中での成果であり、本学教員によるベンチャー企業の設立は、2011年1月以来7年ぶりとなります。

 機械学習や金融工学を専門としている鈴木教授は、昨年(2017年)、金融の市場銘柄の価格変動データを人工知能(AI)の集合知で分析し、高い精度で投資対象銘柄を選び出すシミュレーションモデルを構築し、金融分析の優れた研究者に贈られるIFTA 国際連盟賞(John Brooks Award)を受賞しました。本モデルを初めとする鈴木教授の知見や技術は、金融分野に留まらず、さまざまな分野への応用も期待されることから、本学では、研究・産学官連携機構(2018年1月設立)などを中心として、技術の特許取得や事業化のための積極的な支援を行ってきました。また、鈴木教授の取り組みは、めぶきフィナンシャルグループによる大学発ベンチャー支援の対象にも選ばれ、その後、第2回めぶきビジネスアワードの大学発イノベーション賞を受賞(2018年6月)するなど、産学官金の連携の促進により、起業の実現を図ってきました。

 鈴木教授が設立した「CollabWiz(コラボウィズ)株式会社」では、鈴木教授の助言や技術支援により、AIやデータサイエンスを利用した企業等とのシステム開発、多様な協力講師による人材教育の提供、WEBでの情報発信や出版といった、従来の共同研究や大学教育に留まらない幅広い活動を展開し、技術の進展と地域経済の発展に貢献していきます。

CollabWiz㈱設立記者会見の様子
CollabWiz㈱設立記者会見の様子(左から鈴木智也教授、尾﨑久記理事・副学長)

鈴木智也教授のコメント

今、様々な分野でAIの導入がブームになっていますが、諸外国に比べると日本ではAIの活用が遅れているように感じます。私の専門は金融データサイエンスですが、多種多様な専門性をもつ企業と連携することで、単独では成し得ない新しいビジネスの創出やイノベーションに繋がる可能性があります。大学で行われている研究が、実社会で役に立たない「机上の空論」などではないということを証明したいと思い、このたびCollabWiz株式会社を立ち上げました。学術を産業利用に供することで、金融に限らず医療、マーケティング、教育など様々な分野にデータサイエンスの活用を広げ、成功事例をつくりたい。また、企業だけではなく官公庁や自治体とも連携し、地域の課題解決に貢献したいと考えています。

尾﨑久記理事・副学長(学術統括)のコメント

第4次産業革命とも言われる産業構造の転換が始まり、IoT、AI、Society5.0など、これまでとは次元の異なる情報化が進んでいる今、茨城大学としてもデータサイエンスの教育・研究を一層強化してゆきたいと考えており、CollabWizの今後に注目しています。大学発ベンチャー企業の設立にはいくつもの課題がありますが、大学として様々な支援を強化しているところです。また、教員だけでなく学生の中にもベンチャービジネスを生み出す気運を醸成するため、学生が起業する際には財政的な援助を行う制度も備えています。今回の鈴木教授の起業を契機に、今後も教員や学生の創業が増えればと願っています。

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(2018年9月20日)