教育・鈴木一史准教授&現役教員らによる「中学校国語指導技術アイデア事典」刊行

 教育学部の鈴木一史准教授(国語科教育法)が編著者を務めた『今日から使える中学校国語指導技術アイデア事典』が、このほど明治図書より刊行されました。鈴木准教授とともに「授業づくり研究会」として実践研究を進めている茨城県内の現役小中学校教員や本学教育学部の学生たちも執筆メンバーに名を連ねています。

 鈴木准教授によると、明確な学習指導要領を中心として、それを実現した授業を成立させるためには、教材研究の努力と、授業の時間を支える「技」が必要となります。多くの授業を経験した教師は、授業の進め方や間の取り方、学習者の反応などの経験的知見を積み上げており、その過程で指導技術としてのさまざまな技も身につけています。これらの技はかつて学校現場において伝達・継承されてきたものの、近年は教師の業務の多岐・多様化に伴って他の教師の授業を見る時間的余裕がなくなっていることから、「技の継承をスムースにするためには、学習指導案に書かれずに見えにくかった授業内の指導手腕を『見える化』する必要があります」と鈴木准教授は述べています。
 また、こうした技術は、授業をする教師のためだけに留まらず、学習者自身が自分の言語能力を高めていくための方法を教え、体験させることも大切である国語教育においては、「学習者が自分で学び、使っていこうとするときにさらに効果を発揮します」と鈴木准教授は指摘しています。
 こうした観点に立ち、本書では学習指導の技を「アイテム活用」「発問」「指名・発表」「板書」「ノート指導」「ワークシート」「ペア学習」「学習環境」「グループ学習」「宿題」の10の観点に分類し、「語彙を増やすミニノート活用の技術」(アイテム活用)、「古典作品を身近に感じさせる技術」(学習環境)、「話し合いを活性化させるキラーフレーズ活用の技術』(グループ学習)などの60の具体的なアイディアを、見開き2ページでひとつずつ、写真や図とともに紹介しています。
 鈴木准教授は、「授業の中でいろいろと試し活用することで、自分のオリジナルな技として体得し、豊かな学習活動を伴った国語教室になることを願っています」と話しています。

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【執筆者一覧】
鈴木一史(茨城大学教育学部准教授)
石崎智恵子(水戸市立笠原中学校)
内川美佳(つくばみらい市教育委員会)
開田晃央(茨城大学教育学部附属中学校)
塩畑貴弘(笠間市立笠間中学校)
高木輝夫(土浦市立中村小学校)
中村麻里那(茨城大学教育学部附属中学校)
比佐 中(茨城大学教育学部附属小学校)
古川理沙(筑西市立下館西中学校)
松田和希(東京都あきる野市立西中学校)
矢崎寛子(茨城町立明光中学校)
安 暁彦(茨城大学教育学部附属中学校)
大内 純(茨城大学教育学部)
田丸優太郎(茨城大学教育学部)

(2018年7月24日)