高大接続シンポジウムを開催しました

 2017年12月12日、県内外の大学・高等学校等の教育関係者による「高大接続シンポジウム」を水戸キャンパスで開催し、高校教員など150人が参加しました。

  

講演する山田氏 パネルディスカッションの様子
講演する山田氏    パネルディスカッションの様子

  

 このシンポジウムは、本学で昨年度に発足した茨城大学高大接続協議会における茨城県教育委員会や県内の高等学校長の教育関係者との議論を踏まえ、背景となる入試・高大接続改革の動向に関する理解を広げるとともに、本学の入試改革や、今後の高校教育の具体的な方向性を探ることを目的に企画されました。

 シンポジウムの前半では、最初に文部科学省大学入試室室長の山田泰造氏が登壇し、高大接続と入試改革について説明しました。会場の本学の教員等からは「記述式の採点のバラつきが心配」「入学する学生の質が変わる中、大学はどう教育すべきか」といった不安や疑問が示され、山田氏は「それぞれの大学が自らの教育について考え、それに基づくアドミッション・ポリシーを示して入試を行っていく。記述式の採点の精度は課題だが、選択問題では測れない能力を測ることが大事」と応じました。
 その後は、現職教員の研修を執り行っている茨城県教育研修センター教科教育課長の辻武晴氏、茨城県立並木中等教育学校長の中島博司氏、本学の木村競副学長並びに学外での学修活動に取り組んだ本学学生が順次登壇し、それぞれの立場から「学力の三要素」に関わる考え方や取り組みを紹介しました。このうち、全国高等学校長協会教育課程研究委員長も務めている中島氏は、独自のアクティブ・ラーニング実施評価指数や、授業の振り返りを80字以内で書いてもらうことで論理力の育成を図る「R80」、子どもたち自身が教材をつくり教えあう「TO学習」など、並木中等教育学校における具体的な実践を紹介しました。
 後半のパネルディスカッションでは、各講演者に加えて、本学アドミッションセンターの泉岡明センター長・小泉淳二副センター長も登壇し、「入試については、『選抜』ではなく高校と大学をつなげる『マッチング』と考えるべき」(辻氏)、「『入試は教育でも研究でもない』と考えがちな我々大学教員の意識改革も必要」(小泉氏)、「大学が既に積み重ねている地域の高校についての知見を活かし、高校と協力しながら調査書活用などのあり方を構築していくことが重要」(山田氏)など、活発な議論が交わされました。
 今後は、今回のシンポジウムを踏まえ、高大接続協議会で、具体的な課題について、議論をより深めてまいります。

*文中、辻武晴氏の「辻」は、一点しんにょうです。