広域水圏環境科学教育研究センター・増永英治助教が日本海洋学会奨励論文賞を受賞

 広域水圏環境科学教育研究センター増永 英治助教による論文が、平成29年度日本海洋学会奨励論文賞を受賞しました。
 この賞は、日本海洋学会の定期刊行物に優れた論文を発表した若年会員を表彰するものです。
 増永助教は、最新の観測装置や数値計算技術を用いて大槌湾における河川水の混合拡散過程を調べ、海洋内部で発生する内部波が河川水の混合に強く寄与していることを発見しました。

表彰状を手にする増永助教

受賞論文

Masunaga, E., O. B. Fringer, and H. Yamazaki (2016): An observational and numerical study of river plume dynamics in
Otsuchi Bay, Japan, Journal of Oceanography, 72(1), 3-21.

受賞理由

本研究は、最新の観測装置や数値計算技術を用いて三陸海域に位置する大槌湾における河川水の混合拡散過程を精密に調べたものである。河川水の混合・拡散プロセスは、陸域と海洋間における物質輸送の解明にとって必要不可欠であるが、その詳細なプロセスは未解明な点が多い。河川水の混合には風と潮位変動が主要な要因と考えられていたが、本研究では海洋内部で発生する内部波が河川水の混合に強く寄与していることを初めて発見した。海洋内部で発生する内部波とは、海洋内の密度の境界面を伝搬する波であり主に潮汐により発生する。また、潮位による海面変動,風応力と内部波の効果をそれぞれ検証し、各外力が異なる役割を担いながら湾内の河川水混合に寄与していることを明らかにした。本研究では、大槌湾というローカルな海域に焦点を当てているが、河川水混合という沿岸海洋の重要なプロセスの普遍的理解に繋がる内容である。

関連リンク

茨城大学地球・海岸環境研究室


(2017年6月14日)