本州近海の斜面に厚いコバルトリッチクラストの広がりを確認━JAMSTEC、茨城大教育学部・伊藤孝教授ら

 海洋研究開発機構(JAMSTEC)、高知大学、茨城大学(教育学部・伊藤 孝教授)、筑波大学は共同で、戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の課題「次世代海洋資源調査技術(海のジパング計画)」の一環として、拓洋第3海山の北斜面において、将来の鉱物資源として有望とされるコバルトリッチクラストの調査を実施しました。
 今回の調査では、コバルトリッチクラストが水深1500mから5500mの斜面一帯に広がり、一部は10cmを超える厚さに成長していることを発見しました。この結果は、SIPで構築しているコバルトリッチクラスト資源の形成過程に基づく予測と一致するものであり、コバルトリッチクラストの効率的な調査手法の提案に向けて大きく前進したことを裏付けています。
 拓洋第3海山は、房総半島の東南東約350km沖に位置する平頂海山です。このような、本州近海の排他的経済水域の海山がコバルトリッチクラストに覆われていることが確認されたのは初めてです。さらに、10cmを超える厚いコバルトリッチクラストが多数採取されたことから、拓洋第3海山は、コバルトリッチクラストの産状や形成・成長プロセスなどの成因解明のための調査対象として非常に有用であるだけではなく、将来の調査技術・開発技術の実験の場としての利用も期待できます。

詳しくは資料(PDFファイル)をご覧ください。
【プレスリリース】本州近海に位置する拓洋第3海山の水深1500m~5500mの斜面に 厚いコバルトリッチクラストの広がりを確認 ~成因モデルの普遍化から低コスト、高効率な調査手法の開発へ~


拓洋第3海山、拓洋第5海山の位置
各水深におけるコバルトリッチクラストの産状

本研究についての担当者

 国立研究開発法人海洋研究開発機構 次世代海洋資源調査技術研究開発プロジェクトチーム
    成因研究ユニット ユニットリーダー 鈴木 勝彦
    成因研究ユニット 特任研究員 加藤 真悟
 国立大学法人高知大学 海洋コア総合研究センター 特任教授 臼井 朗
 国立大学法人茨城大学 教育学部教授 伊藤 孝
 国立大学法人筑波大学 数理物質系/アイソトープ環境動態研究センター准教授 坂口 綾

(2017年6月5日)