ロジウム-BINAP触媒によるアリルアミンの不斉水素転移のメカニズムを解明ー大学院生・吉村誠慶さん、理学部・森聖治教授ら

 茨城大学大学院理工学研究科・博士後期課程の吉村 誠慶さんと、理学部(大学院理工学研究科量子線科学専攻兼担)の森 聖治 教授は、北海道大学大学院理学院の前田 理 教授、京都大学福井謙一記念研究センターの諸熊 奎治 博士(文化功労者)らと共同で、ロジウム-BINAP触媒によるアリルアミンの不斉水素転移のメカニズムを理論的に解明しました。量子化学計算と反応経路自動探索法(前田教授と諸熊教授が開発)で反応経路ネットワークを生成させただけでなく、グラフ理論のアルゴリズムを組み合わせることにより、最も有利な反応経路を抽出・表示できたことが新しい点となります。このロジウムを用いた反応は、ハッカに含まれペパーミント油の主成分でもあるL-メントールの工業的不斉合成に用いられており、2001年ノーベル化学賞(野依良治教授)の受賞対象になっています。
 この研究成果は、英国王立化学会の旗艦ジャーナルであるChemical Science誌のオンライン版に2017年5月3日公開されました。

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触媒の反応途中の経路を表した図

 

発表論文の情報

<論文タイトル>
Exploring the full catalytic cycle of rhodium(I)-BINAP-catalysed isomerisation of allylic amines: a graph theory approach for path optimisation

<著者名>
Takayoshi Yoshimura, Satoshi Maeda, Tetsuya Taketsugu, Masaya Sawamura, Keiji Morokuma, Seiji Mori

<雑誌名>
Chemical Science

<掲載日>
2017年5月3日オンライン掲載

関連リンク

茨城大学理学部物理有機化学研究室(森研究室)

(2017年5月11日)