工学部・稲垣照美教授、李艶栄講師らが化学工学会優秀論文賞を受賞

 工学部機械工学科の稲垣 照美教授李 艶栄講師らの研究グループによる論文が、化学工学会の優秀論文賞を受賞しました。
 この賞は、公益社団法人化学工業会が毎年発行している「化学工学論文集」の中から、優秀な論文を選考し、授与されるものです。
 稲垣教授らの研究グループは、脂肪酸の液相状態における熱物性を評価して、その熱輸送プロセスとしての水平密閉矩形容器内の自然対流の伝熱特性を実験的に検討しました。その結果、熱物性値の有効性が示唆されました。
 2017年9月20日~22日に名古屋大学東山キャンパスで同学会第49回秋季大会において、表彰式が行われる予定です。

受賞論文

相変化蓄熱媒体の熱物性と水平密閉矩形容器内の自然対流熱伝達―脂肪酸―,化学工学論文集,42巻1号, pp. 22-29
稲垣 照美、 武田 直也、堀邉 将人、李 艶栄(茨城大学)

研究内容

 本研究は、相変化蓄熱媒体の一種である脂肪酸(カプリン酸・ラウリン酸・ミリスチン酸)の液相状態における熱物性を評価し、その熱輸送プロセスとしての水平密閉矩形容器内自然対流の伝熱特性を実験的に検討したものです。ここでは、実使用形態に合わせた熱輸送プロセスに必要不可欠な伝熱データベースの充実を図るために、これまで著者らが構築した信頼性の高い熱物性計測システムを援用しながら脂肪酸の熱物性値とその温度依存性を定量的に同定するとともに、未解明な熱輸送機構について考察を進めました。すなわち、実測した熱物性値に基づいて水平密閉矩形容器内自然対流の熱伝達率を再整理することで、従来から提案されている伝熱相関式と比較・検証しながら液相状態下の自然対流の伝熱特性を解明しました。その結果、脂肪酸の熱物性値に対する温度依存性を解明するとともに、液相状態下の自然対流熱伝達が先に提案されている水平密閉矩形容器内自然対流熱伝達に関する伝熱相関式と良好な一致を示すことを明らかにした。すなわち、新たに実測した熱物性値を適用した結果は、同定した熱物性値の有効性を示唆するものです。

関連リンク

環境熱流体エネルギー工学研究室(稲垣・李研究室)

(2017年4月28日)