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1年生と学長が直接意見を交わす懇談会 貴重なコメント続々

レポート

DSC_0002_R.JPG 新入生にとっては、最初の年度の前期が終わりに近づき、大学生活についてもいろいろと気付くことが多くなる頃だろう。茨城大学では、この時期に全学部の1年次の学生たちと三村信男学長との懇談会を開き、率直な意見交換を行っている。7月24日におこなわれた今回の懇談会には、約50人の学生が参加した。ちなみに秋には2~4年生との懇談会も実施している。

 懇談会では、学長がまず選択式の質問を示し、学生たちがクリッカーを使って回答する。回答はリアルタイムでグラフに示され、その結果を見ながら学生たちの意見を聞き、対話を深めていく。

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 たとえば、「入学式前後に行われた各種ガイダンスはわかりやすかったですか?」という最初の質問の回答はこんな感じ。

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 「わかりやすかった」16人、「一部わかりにくいところがあった」22人、「あまり理解できなかった」9人という結果。そこで、わかりにくいと思った点について尋ねてみると、「一気にいろんなことを説明されるので、整理するのが大変」「ガイダンスと窓口で説明が違うところもあった」などの意見が出た。

 また、今年入学式のあとに初めて実施した「コミットメント・セレモニー」については、今後の自分の姿を「あまり想像できなかった」という回答が多数。「会場の音響が聞きにくかった」「ステージの様子が座る場所によっては見えなかった」「後半がだらけてしまった」といった演出・会場面の意見とともに、「拘束時間が長いのに対して、説明が重複している。もっとコンパクトにしてほしい」というコメントがあった。

 それを受けて、懇談会に参加していた教育統括の太田寛行・副学長は、「今年初めての取り組みも多かったので、みなさんの意見を参考に、ガイダンスやセレモニーの説明内容や構成を改善したい」と述べた。


 続いては、「大学に入って、『期待以上だった』と思った点はありますか?」という質問。それに対しては、半数以上の27人が「ある」と回答した。


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 特に多かったのは、水戸キャンパスの図書館に対する前向きな意見。「資料が多い」「グループ学習室のような設備が充実している」「理系質問室があるのは助かる」といった声が聞かれた。

 一方、「大学生活について、残念に思っていることはありますか?」という質問に対しては、37人が「ある」と回答。この点については多くの学生から意見をもらい、「女子学生が少ない」「工学部・農学部の学生は1年生のときは研究室訪問ができず、モチベーションが下がってしまう」といった学修環境に関することや、「サークル棟の電気の修繕工事に時間がかかりすぎている」「駐輪場が少ない」「グラウンドに芝が欲しい」「コインロッカーがあると便利」といった設備に関する不満や要望が多く出た。


DSC_0038_R.JPG その中でも印象的だったのが、「授業科目の履修の自由度が少ない。もっといろんな授業を選びたい」という意見が多かったこと。それに対しては、全学教育機構の共通教育担当である戸嶋浩明副機構長が、「1年生の前期は、これからの学修の基礎となる科目をとってもらうため、選択の余地が少ない履修体系になっている。後期になると選択の自由度が高まる」と説明。その上で三村学長は、「今のカリキュラムはだんだんと専門へ向かっていく段階論でできているから、窮屈に思うかも知れない。一方で、大学に入っていろいろ勉強したい、と思って入ってきたのに...と、モチベーションが下がってしまうというのは確かにあると思うし、最初に専門に触れることで、基礎の必要性がわかる、というモチベーションのもちかたもある。カリキュラムを大きく変えるのは時間がかかるが、ひとりひとりの状況を想定して改善する必要がある、と思った」と述べた。


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 後半はグループになって、学生と大学とのコミュニケーションを強化し、改善につなげていくためにはどんな取り組みが必要か、ということを一緒に考えてもらった。各グループからは、「WEBやメールで気軽に意見を伝えられる場があると良い」「他学部の人とも出会えるパーティーを開いてはどうか」といった意見とともに、「このような懇談会を学部や学科でもやってほしい」という声も。三村学長は、「学部単位でもぜひ取り組んでほしい、と各学部長に呼びかけているところだ」と応じた。


 意見交換は2時間以上にわたり、大学の環境改善に向けた前向きかつ貴重なコメントが多く示された。これらの意見・要望と、大学としての回答や対応については、後日掲示板などで周知する予定だ。当サイトでも引き続き紹介したい。


DSC_0027_R.JPG(取材・構成:茨城大学広報室)