Home Journal

「好きを貫け」学生インタビュー:タガメの専門家・櫛井優志さん【C-mail】

学生ライター

タガメの専門家・櫛井優志さん

 タガメという生物をご存じだろうか。タガメとはカメムシ科・コオイムシ科に分類される昆虫の一種で、日本最大の水生昆虫だ。過去において、バラエティで食されているところをよく目にしたが、現在は絶滅が心配される昆虫となっている。

 「自分にとってタガメとは、腐れ縁ですね」。そう語る櫛井さんは、日本でも珍しい、タガメを専門的に研究をしている方だ。彼とタガメの出会いは小学校3年生の時。祖父の実家にザリガニ捕りに行った際、偶然タガメを捕獲した。飼ってみようと試みたが、すぐに死んでしまった。それから月日が流れ、高校3年生の時からタガメを本格的に飼いはじめたそうだ。

 そんなタガメとの生活10年目となる彼さえ、付き添っていくのは容易ではない。
 「タガメは肉食生物で、餌は金魚やカエルを食べます。そのため、カエルは自分で捕りに行くのですが、金魚はホームセンター等で購入しています。夏場はタガメが活発的に活動するため、食費が僕よりもかかるんです」と苦笑いで語る。また、昨年の夏には、県北地域にてタガメを探している最中、マムシに指をかまれて病院に運ばれるという苦い経験もした。彼の指は今も変形したままだ。そのような苦難をも乗り越えて行けるのは、彼が本当にタガメに対する「好き」を突き詰めているからであろう。

タガメの専門家・櫛井優志さん

タガメを探している間にマムシに指をかまれた

 「日本のタガメは目が鋭くて威厳があるのがいいですよね。捕食の際も素早くてカッコいいです」と彼は同居人への愛を語る。

 「タガメやゲンゴロウの研究者になりたいです。そして、それらの生態や生息域環境を調査したいです。茨城周辺がタガメの生息域であるため、僕は地元を離れて茨城大学に来ました」。彼はそう笑顔で話した。

 

【プロフィール】

櫛井 優志(くしいまさし) 理学部生物科学コース4年
国内で数少ないタガメの研究家

タガメの専門家・櫛井優志さん

 

※この記事は茨城大学の学生が自ら企画・取材・編集するマガジン「C-mail」No.217に掲載されたもの(一部改変)です。C-mailはこちらでご覧いただけます。